第67回横浜能
主催:横浜能楽堂 横浜能楽連盟
午後1時開場/午後2時開演
【チケット料金】S席4000円/A席3500円/B席3000円
【チケット販売】平成31年3月9日(土)正午より(初日は電話・WEBのみ)
横浜能は昭和28年に第1回が開催されて以来、半世紀にわたり市内の能楽愛好者団体である横浜能楽連盟が中心になって開催してきた催しです。
横浜ゆかりの能楽師や、横浜ゆかりの演目でお送りします
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横浜能楽堂
演 目
狂言「箕被」(和泉流)
蓮歌に夢中になり家をかえりみない夫が、自慢の発句の披露宴を開きたいと言いだし妻に準備を言いつけます。生活が苦しいのに盛大な会を開こうとする夫に、妻はとうとう我慢できなくなり、蓮歌を続けるなら離縁してほしいと訴えます。夫は蓮歌をあきらめることができず、離縁のしるしとして妻の使い慣れた箕を渡しますが・・・
蓮歌の掛け合いを通して、永年連れ添った夫婦の情愛をしみじみと表した作品です。
能「隅田川」(金剛流)
武蔵と下総の国境、隅田川のほとりで、渡し守が船に乗る人を待っていると、物につかれたような女がやってきます。女はわが子を人商人にさらわれ、心乱れつつ京都からはるばると行方を追ってきたのでした。渡し守が、女を乗せ対岸に渡る船中で、昨年の春に商人に連れられてきてこの地で亡くなった梅若丸という少年の物語を語ります。すると、話を聞いた女は、涙ながらに、自分こそその子の母親だと言います。同情した渡し守は、女を梅若丸の墓に案内し、念仏を唱え、弔いをするよう勧めます。人々が念仏を唱えると、その中にまじって少年の声が聞こえ、幻のようにその姿が現れます。夜が明けて白みゆく空の下、そこには草の茂った墓があるばかりでした。
人身売買の横行した中世の風俗を背景に、遂にわが子と出会うことのかなわなかった母親の悲哀が描かれた名曲です。