第68回横浜能
主催:横浜能楽堂 横浜能楽連盟
午後1時開場/午後2時開演
【チケット料金】S席4500円/A席4000円/B席3500円
【チケット販売】令和3年3月13日(土)正午より(初日は電話・WEBのみ)
お問い合わせ先
横浜能楽堂
演 目
狂言「見物左衛門 深草祭」和泉流
能「巴」喜多流
あらすじ
狂言「見物左衛門 深草祭」
見物左衛門と名乗る男が、5月5日に京都伏見の藤森神社で行われる深草祭を見物に出かけました。深草祭は、具足(甲冑)を着た武者の渡り(行列)や流鏑馬の神事で知られる祭りです。早め到着した見物左衛門は、九条の古御所を眺めて過ごします。やがて祭が始まり賑わう祭を楽しみ、さらに相撲を見物しますが、取組みにあれこれ文句をつけ、遂に自ら勝負することになります。
本曲は、独自と仕方でその場の情景をたった一人で表現する独り狂言です。また演出・筋立てには「深草祭」と「花見」の二通りがあります。
能「巴」
木曽(現在の岐阜県)の山奥に住む僧が都へ上る途中、近江の粟津(現在の滋賀県)に立ち寄ります。そこで、社の前で涙している一人の女を見かけます。僧が声をかけると、女は、この社は木曽義仲を祀った社であるから、同郷の人であるなら、経を手向け、慰めてほしいと告げて草の影に姿を消します。
僧が弔っていると、女武者の姿をした霊が現れ、自分は木曽義仲に仕えた巴御前であると告げ、義仲の戦いぶりや最期の様子を語ります。敵勢に追われる中、義仲が武士として立派に自害を遂げるための時間稼ぎに、巴は勇猛無比の働きを見せます。そして、義仲の形見の小袖と小太刀を携え、木曽の里へと落ちて行ったうしろめたさを語り、その執念を弔うようにと僧に頼みます。
鎌倉時代の軍記物語である。「平家物語」に取材した修羅能(二番目物)で、修羅能の中では女性を主人公とする唯一の曲です。見事な薙刀さばきを見せる女武者の勇壮さと義仲への思慕の情が描かれます。
横浜能は昭和28年に第1回が開催されて以来、半世紀にわたり市内の能楽愛好者団体である横浜能楽連盟が中心になって開催してきた催しです。